長野県内で創業をした方たちから、創業をお考えの方や創業間もない方へ
向けたメッセージをお届けします。県内で活躍する創業者の方々の体験や
想いに是非触れてみてください。

『内城(うちしろ)菌と持続可能な農業ビジネス』
  株式会社天琴(あまこと)
        代表取締役  五井 隆浩

【創業への経緯】

 私は、石川県出身です。信州大学教育学部での在籍期間、長野県内での就業期

間を含めると、10年ほど長野県内で生活していました。そのため、長野県は第2の

ふるさとです。

 30歳を過ぎて日本海の三国沖で発生した「ナホトカ号重油流出事故」にボランティ

アで参加したことがきっかけで、ボランティア活動や社会貢献に興味を持つようにな

り、北陸先端科学技術大学院大学に入学しました。

 大学院では、知識科学研究科の1期生として、5年に亘って、ナレッジ・マネジメン

ト(企業経営におけるより効果的な組織をマネジメントする手法)、モデリング(デー

タの山から法則性や理想的なアイデアを構築する手法)、小集団活動の意思決定

(NPOやチームでの意思決定手法)などに加え、生体適合性に優れた材料である

バイオマテリアルとしての内城(うちしろ)菌を研究しました。修了後は、企業で総

合コンサルタントとして仕事をしていました。

 

 

【創業に至った経緯】

 大学院在学中に、地元の町の「住民参加のまちづくり事業」をコーディネートし、そ

のワーキンググループでゴミ問題に取り組みました。その時、生ゴミ処理というテー

マを扱い、現在のビジネスの基盤となる「内城菌」に出会い、研究しました。

 この菌は、内城本美氏が松本市の美ヶ原高原で発見した、長野県の地元の土壌

菌です。研究段階から、農業に利用する「農業ビジネスモデル」を考えていました。

内城菌で生成した特殊肥料を石川県や長野県の農家や家庭菜園を楽しんでいる

方に使ってもらいながら研究を重ね、平成24年9月に内城菌で生成する特殊肥料

の販売、支援及び農業生産品の販売、流通網構築及びブランド化企画などを行う

株式会社天琴を設立し、長野県で創業しました。公益財団法人長野県中小企業

振興センターの支援と人脈の確保により、スムーズに創業できました。

 

 社名の「天琴(あまこと)」は、まず和名であり、海外に進出する際には横文字の名

称よりも「日本」を意識してもらえると考えました。社名の由来ですが、「琴」という

字には「龍」という意味が含まれて入るそうで、「天琴」とすることで、天に昇ってい

く龍の力強いイメージを持たせ、社の業績もそうであるように願いを込めています。


     

               (土壌分析による内城菌効果検証)           (ミニトマトを利用した内城菌栽培検証)


【創業の心構え】

 いくつかあると思いますが、箇条書きにしてみます。

1)自分だけが儲けるのではなく、買う人、売る人、地域社会の3者が利益を得られ

  る「三方よし」という近江商人の精神で、事業を進める必要があります。

2)良いパートナーを見出し、協力・協働することが重要です。自分を良く知り(人・も

  の・金・情報という経営資源を把握すること)、自分がやるべき(自分だけが出来

  る)仕事と役割を明確にし、それ以外は他者に任せる必要があります。

3)支援機関、金融機関と良好な関係を築く必要があります。大前提は、うそをつか

  ないこと。まずい情報があるときほど、きちんと話をすること。これは必須です。

4)常に夢(ポジティブなビジョン)を語ること。情報を発信し続けることです。そうす

  れば、自分のビジネスに必要な人々のところに、情報がきちんと届き、事業が必

  要とする人・もの・金・情報が、自然に集まってきます。

    

【支援機関との関わり】

 創業前から、ビジネスモデルについて公益財団法人長野県中小企業振興セン

ター「ながの創業サポートオフィス」の方々にお話していました。現在、長野県創業

支援センターに事務所を置いていますが、そこも、「ながの創業サポートオフィス」

のアドバイスを受けて申請し、入居しました。

 また、助成金等の対応についても、様々なアドバイスを頂き、その都度支援してい

ただいています。

 自分だけで考えていると、どうしても利用者・消費者不在の計画になってしまうの

で、振興センター等の支援機関と良好な関係を築いていくと、事業が軌道に乗りや

すいと思います。

 

【まとめ】

 長野県創業支援センターの報告会に皆勤で出席していたおかげで、事業パート

ナーといってもよい支援者にめぐり会いました。この出会いがきっかけになり、事

業展開が加速しています。

 お金には、常に苦労しますが、残高を気にしないで事業を進められるようになって

きています。

 経営者は、ビジネスモデルの良し悪しの前に、常にポジティブに考え、夢とビジョン

を語り、感謝することを忘れずにいる必要があると思います。きっと、一緒にビジネ

スしたいという人が、自然と集まってくるでしょう。

 

 

********** 株式会社 天琴(あまこと)**********
 

☆小滝米(こたきまい)

このコメは、長野県栄村小滝集落で内城菌を使用し特別栽培米を行って収穫したコメです。
全国有数の豪雪地帯のふもとにあり、冷たい雪解け水で育てたコメで、粘りや甘みが特に優れております。

 

〒380-0928
  長野県長野市若里1-18-1
  長野県創業支援センター7号

URL:http://www.amakoto.jp/

Mail:info@amakoto.jp

TEL: 026-239-1196

「小滝米」価格10kg 5000円(税別・送料別)

(土壌分析のため水田でサンプルを採取中)

 

ご意見、ご質問などをお寄せ下さい。
 
(公財)長野県中小企業振興センター  ながの創業サポートオフィス
電話:026-269-7359(平日 午前8:30〜午後5:15)
 E-mail:sougyou@icon-nagano.or.jp

 

⇒リレーエッセイ目次へ