img ネット販売事例集-長野県中小企業情報センター
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事例に見るネット販売繁盛店の成功要因

3. 各店の状況に応じた個別要因

(1)自分の商品にこだわりと自信を持っている

 ネット販売繁盛店が扱う商品やサービスは、大手企業との差別的優位性を発揮する「こだわりと自信を持ったオンリーワン商品」であることが多いです。優位性を生かせる特定ニッチ・マーケットにおける疑似独占状態を背景に、自らのポジションを確立しています。
 

(2)地域のために何とかしたいという気持ちが強い

 ネット販売繁盛店の一部は空洞化が進む中心市街地や、減反政策により荒廃が進む農村地域に立地し、減り続ける来街者や、荒れる田畑に胸をいため、商店街の異業種店舗から商品供給を受けたり、田畑を蕎麦栽培に転作し、そば粉普及拡大の為に「蕎麦打ち教室」を開催したりしています。また、農業生産物の「地産地消」にも力を入れ、グローバルな情報通信技術であるインターネットを、ローカルエリアで使いこなす例も見られます。
 いずれの取り組みにも共通することは「地域のために何とかしたい」という郷土愛、地域に対する深い愛情に根ざす行動です。
 

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(3)お客様の要望が主でITが従

 ネット販売繁盛店のインターネットへの取り組みは、お客様の要望を満たし、満足していただく事が主で、ITが従です。つまり、あまりホームページの体裁にこだわったり、映像や音声を伴う最新ITを駆使したホームページにはなっていないことが多いです。
 むしろ繁盛店のトップページは、失礼ながら見た目はパッとしませんが、「自分たち中小・零細企業は、一所懸命に頑張って情報発信しています!」という言外のメッセージが伝わってきます。
 その代わり、お客様からの電子メールの問い合わせに対するレスポンスは早く、即応性は目を見張るばかりです。こんな「ビックリと、ちょっといい気持ち」の積み重ねが感動とロイヤル・カスタマー(伝道師)を育てています。
 

(4)クチコミ・ネットワークの有効利用

 前項で述べた様に、自社のネット販売店で満足度の高いショッピングをして頂いたお客様には、当店の紹介をお願いしているそうです。基本的に満足度の高いサービスを実施することで、客が客を呼ぶ「伝道師」を育てることを最大の目標にしています。
 反面、不満を持つお客様のうち、実際に苦情を言ってくれるのは4%にすぎず、残りの96%は、怒って二度と店に来なくなります。不満のあるお客様はそれを平均9〜10人に話すといわれていることから、クレーム対応を最優先・迅速処理すべき課題としています。
 一般のクチコミに比べ、インターネット上のクチコミ伝播は累乗的に加速します。その意味で「たかがネット、されどネット、やはりネット」なのです。
 

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(5)メール・マガジンで頑張る

 信州の特産品を扱うネット販売店の多くは、定期的にメール・マガジンを送信するe-mailアドレスを2万件以上持っています。大手バーチャル・モールでは、無料プレゼント企画などの販促策を通じて「自社の取り扱い商品に興味・関心のあるお客様」のe-mailアドレスを取得することを奨めています。
 そこで取得したり、満足度の高いショッピングをして頂いたお客様に「友達にこのホームページ紹介する」というボタンをクリックしていただき、加速度的にメールマガジン発送の為のe-mailアドレスを増やしています。
 信州の特産品を扱うネット販売繁盛店同士が連携して、共通の「信州味めぐり・共同メール・マガジン」を数十万人の読者を対象に送信して「認知の共有」を図った事例もあります。
 送信するメルマガ情報の内容についても、お客様の意向を確認しながら、お客様の希望にそった情報を提供する「パーミション・マーケティング」を基本としています。
 

(6)24時間365日営業・年中無休

 ネット販売繁盛店の経営者(店長)が異口同音に「ネット販売は24時間365日営業・年中無休ですから・・・」というフレーズを口にします。現実には睡眠を取らない経営者や店長はいないわけですが、自分の睡眠時間を削ってでもお客様とのコミュニケーションを大切にしたいという意気込みのあらわれです。
 ブロードバンド接続や携帯情報端末の高性能化と普及も相まって、インターネットビジネスにかける労力・時間のマネジメントをしっかり出来るかどうかが、今後のネット販売店発展のカギを握るだろうと思います。
 とりわけ現実店舗との「クリック&モルタル」の取り組みが相乗効果を発揮して業績向上に効果的であることが実証されており、この課題の重要性が高いです。
 

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(7)明るく元気に“ずく”を出す

 ネット販売繁盛店に見られる共通の特性として「明るく、元気で、“ずく”を出している人が多い」ということがいえます。男性経営者(店長)が社員や家族の為に頑張るのは当たり前ともいえますが、内助の功で表に出ず、経営を支えていた女性がネット販売に関わることで、いっそう輝きを増している事例が多く見られます。もはや「内助の功」ではなく「外助の功」といったところです。
 ネット販売も1995年を境に大ブレイクした頃は、まだマニアックな若い男性顧客が中心でした。しかし、インターネットの普及に伴い、ネットで商品購入する女性客が増え続けています。そうしたターゲット顧客の変化に伴い、「しなやかな感性」を持った女性店長達のホームページは、多くの女性客に素直に受け入れられています。
 

(8)信州からネットでまさしく“コモンズ”を発信

 地域に暮らす人たちが主役となって、ゆたかな社会に必要な「大切なもの」を自分たちの手で取り戻し、守り育んでいる「信州の魅力」をネットで情報発信している例が多く見られました。まさしく信州から“コモンズ”の発信をネットで実践しています。
 また、自然を求めて信州に移ってきた人、縁あって信州に嫁いで来た県外出身店長の頑張りも目立ちます。信州人には当たり前になってしまい、目に入っているのにみえない「信州の魅力」が県外の人にはよく見え、県外に住むネット販売の顧客と同じ視点で捉え、魅力的に訴求しています。「田舎」であることを誇りに思い、「田舎」の良さを全国に伝えたいという意気込みが感じられます。
 

 
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