img ネット販売事例集-長野県中小企業情報センター
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県内ネット販売事例

13. 地域の食文化を情報発信

http://www.misogura.co.jp/

信州の薫 高村商店

担当者:高村 秋光
代表取締役
 高村商店は創業以来、味噌づくり、醤油づくりに携わってきました。信州の名産の大豆、米、良質の水が醸し出す風味豊かな伝統の味を守りながら、その製造工程も手づくりにこだわりを持ち、「より美味しいものを御提供したい」「安心してお召しあがりいただきたい」という思いで、従業員13人の手で、ひとつひとつ心を込めてつくっています。
合資会社 高村商店 〒389-0812 長野県千曲市大字羽尾1320
TEL:026-276-0591 FAX:026-276-5132 フリーダイヤル:0120-30-0591
e-mail:info@misogura.co.jp
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1. 「地域のよろづや」が店の原点

 当店は、大正8年の創業以来、醤油の醸造販売をはじめ、味噌、漬物、酒と、地域の人達の要望に応じて主に食料品の品揃えを増やしながら、「地域のよろづや」として地道に業績を伸ばしてきました。「姨捨山(冠着山)中腹のオンリーワン店」という位置づけで、かつては酒の売上が7〜8割を占めたこともあると言います。
 しかし、高度成長期に都市部に出現したスーパーマーケットやディスカウントストア、地域住民が「さらしなの里」から都市部にサラリーマンとして勤めに出てしまうというライフスタイルの変化等により、徐々に酒の売上は下降線をたどりました。
 



▲千曲市大字羽尾にある「合資会社 高村商店」

2. 三代目「手づくりの味」へのチャレンジ

  そうしたなか、学生時代には体育会系の「野球部」に席を置いたという高村秋光社長と、同じく「ソフトボール部」に在籍した夫人の茂子さんは、持ち前のスポーツマン・シップで諦めることなく、「ひとつひとつ手をかけた地道な無添加商品造りでお客様に喜んでいただこう」という決心を固め、本来の強みである、こだわりの「味噌醸造販売」「醤油醸造販売」「漬物製造販売」に力を入れ、今日に至っています。
 

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3. インターネットで「食文化を情報発信」

 「地域のよろづや」が原点の当店は、さらしなの里を主要商圏として営業を続けてきました。しかし、同じ味噌組合の仲間である、長野市「すや亀本店」の青木社長が以前から味噌の通信販売に力を入れ、着実に業績を伸ばしていることを聞き、「小さな味噌蔵でも、やりかたによっては業績を伸ばせる」との確信しました。
 そこで、1988年に通信販売をスタートさせ、今では1万5千人の顧客リストを保有するまでになりました。ちなみに当店の現在年商約1億5千万円の40%〜45%は通信販売による売上げです。最近は郵便や電話、FAXに加え、インターネットによる受注も増えてきました。今後は味噌、醤油、漬物という「モノ」を売るだけではなく、インターネットで「地域の食文化に関する情報発信をしていこう」という方向性が明確になってきました。





▲特別限定みそ
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4. 通信販売を利用する情報高感度層が狙い

 消費者の「食」に関する安全性への関心は高まるばかりです。日本生協連が行った「食をめぐる意識と情報にかかわるアンケート調査」によると、「食に知識のある人ほど産地を気にしている」「情報メディアへの信頼度は高感度層ほど低い」という分析結果が報告されています。
 とりわけ「遺伝子組み換え原料を使用しているか?」といった項目について注意を払っているのは情報高感度層であり、当店が標榜する「昔ながらの旬の素材、国内産大豆のみを使い、じっくりと熟成させる手作りの味噌・醤油作り」と「通信販売で安全・安心な食料品を購入する高感度層」とが、ちょうどベストマッチしたかたちです。
 

5. 「地産地消」から「郷土食の普及啓発」へ

 イタリアから「スローフード運動」という言葉が入り、「ファーストフード」に対抗する概念でしたが、基本的には「地産地消」つまり「自分の生まれた土地に生育する農業生産物を地元で食する郷土料理や食文化の見直し運動」といった方が理解しやすいです。
 高村さんは地元食協の会長を務め、茂子夫人も調理師の資格を持っています。そのため、「食」に対する造詣が深く、当店のホームページで紹介する「おやき」や「おしぼりうどん」の作り方レシピ、材料、関連情報のサイトは必見です。
 「おやき」や「おしぼりうどん」の調味料として味噌蔵自慢の天然天日塩使用の味噌・醤油は欠かせません。美味しい郷土料理の普及啓発は、すなわち当店主力商品の販売促進に直結しているのです。
 夏の時期には店内に朝採り野菜がその日のうちに並べられます。丸茄子、ピーマン、おしぼり大根といった、当店から500m以内で収穫された野菜ばかりです。また従業員が栽培している「コシヒカリ」も数量限定で販売しています。安全でおいしい「ふるさとの味(郷土食)」を消費者に届けるため、社員が一丸となって取り組んでいるのです。
 

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6. 顧客リストの収集と、営業車でURL告知

 当店では、夏休みの間、戸倉上山田温泉に宿泊するお客様達の「姨捨展望・夜景ツァー」の帰り道、当店に休憩所として立ち寄ってもらっています。休憩場所とトイレを提供し、店も9時頃まで開けて営業しています。週末には1晩で200人近く来店されたこともあり、当店売れ筋商品の「大吟醸味噌」が売り切れてしまうこともありました。
 こればかりは手間暇かけて丁寧な味噌造りをするのが当店のポリシーのため、その時は機会損失となるのはしかたないことです。品切れしてしまったことにより、それがかえって「予約によるネット販売」につながり、電子メールアドレスをはじめ、顧客リストの獲得と当店の継続的なファン作りに役立っているとも言えるのです。




▲営業車に書き込まれたURL

 また、営業車には「misogura.co.jp」のURLを書き込み、ちょっとした買い物や、営業の中にも当店のホームページアドレスを告知しています。
 

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7. ホタルと沢ガニが生息する自然を情報発信

 当店の脇を、ホタルが舞い、沢ガニが生息するほど綺麗な雄沢川が流れています、雄沢川をはさんで北側には味噌、醤油を醸造する蔵と、漬物工場が続きます。こうした豊かな自然環境の中で、天然・自然の製造工程により、無添加の製品が作られるのです。
 高村夫妻は、そこで遊ぶ近所の子供達の写真をホームページ「季節の写真コーナー」で紹介するなど「ふるさと情報」の発信にも積極的に取り組んでいます。

▲沢でカニ取りをする子供たち

 そのため、夏休みには都市部から子供連れで、第二の故郷である「さらしなの里」を訪れるファミリー客も増えているそうです。この自然環境でホタルや沢ガニと遊んだ想い出を持つ子供達が、やがて大人になったとき、当店の味噌や漬物を「なつかしい故郷の味」として思い出すことでしょう。
 

 
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